特色ある診療体制

活動報告

チーム員日記は認知症初期集中支援チーム員の体験に基づいた創作(フィクション)です。
毎月1日に、全13回シリーズでお送りする第10回です。
第9回の記事はこちらから

 

近所の北村さんは、息子の隼人さんに、万次郎さんが病院を受診したことを報告しました。

隼人さんは、「万次郎さんを病院に連れて行くことは絶対無理」と思っていたので、こんなに早く介護保険を申請できるとは夢にも思っていませんでした。

次は、訪問調査を受けなければなりません。隼人さんは、介護保険を申請するための訪問調査に付き添うために会社を休みました。

訪問調査では、心身の状態を確認します。本人の動作を見た後、本人や家族に普段の生活について確認します。

万次郎さんは、調査員の方に聞かれたことに元気よく「出来ています。困っていません」と答えます。そのため隼人さんは、場所を変えて調査員に実情を伝えました。調査員は、万次郎さんが認知症の症状で、近所の人を夜中に起こして迷惑をかけていること、外出してよく転ぶこと、ごみの分別が出来ないこと等を詳細に記載し、審査会への提出書類を作成しました。

訪問調査の結果や主治医意見書をもとに介護認定審査会で、どのくらい介護が必要なのか審査されました。

万次郎さんは、要介護1の認定となりました。

 

認知症の方は、取り繕うことが多いので、訪問調査の後に、家族が調査員に生活していて難しくなった事(支援が必要な事)を伝えることが大切です。今回、息子さんは、調査員に詳細を伝えることが出来ました。

 

次回は、サービス利用に向けての工夫をお伝えします。

 

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