特色ある診療体制

活動報告

3日間続けて訪問することで、キヨさんはチーム員の事を何となく覚えてくれました。その後、何度か訪問し、キヨさんは家で自分の自由な時間を過ごすことに満足していることを確信しました。訪問者を笑顔で出迎え、おしゃべりを楽しみました。気を遣う人なら来ないほうが良いようだったので、チーム員はキヨさんのペースを大切にするよう心掛けました。息子さんが言うように、キヨさんは自分のペースで生きており、自分が話したくない時は「私のように一人暮らしで困っている人が他にいるでしょ?その人のところに行ってあげてください」と、遠回しに帰るように言い、無理して話をすることはありませんでした。

息子が死んだという幻聴が聞こえると「カズヒコさんは生きておられますよ」と伝えると安心されました。気分のよい時は、息子さんが死んだ幻聴は聞こえず、「戸棚にお茶の葉があるので、お茶を入れてきて来てください。一緒に飲みましょう」と言い、チーム員の入れたお茶を飲みながらおしゃべりをしました。キヨさんが病院に行かない理由は「今まで病院に行っても良くならなかった」「病院に行くと、下を向いて暗い顔をした人ばかり、自分も暗い気持ちになる」「先生に会うためには、お風呂にも入らなきゃいけないし洋服を着替えなきゃいけない」「自分はどこも悪くはないのに行く必要はない」と、教えてくれました。自分が嫌な思いをするくらいなら『しない』を選択してきたキヨさんに、「健康診断のために病院に行きましょう」と誘ったのでは絶対に病院に行かないことが分かりました。

 

訪問を繰り返すと、キヨさんの生活が見えてきました。愛する我が子が死んだという幻聴はとても辛いことでした。『死んでいない』ことを伝えると本当に安心されていました。キヨさんの近くに支援してくれる人がいると、キヨさんの不安が減ることを確信しました。

次回は介護保険を申請するために必要な病院受診について伝えていきます。</td>

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