特色ある診療体制

活動報告

認知症初期集中支援チーム員(以下、チーム員)がキヨさんの家に行き始めたのは、霜が降りるとても寒い頃でした。キヨさんは耳が遠く、息子さんはホワイトボードを利用して筆談をしていました。チーム員は、そのホワイトボードを利用せず、キヨさんに話しかけてみました。耳元でゆっくり話せば会話ができることが分かり、世間話を楽しみました。キヨさんは会話の途中で「わー」と、泣き出しました。チーム員は驚いて、キヨさんに尋ねました。キヨさんは「町内放送で『カズヒコ(仮名)が死にました』と言っています。私の息子なんです」と、泣きながら教えてくれました。キヨさんの背後から、息子さんが、肩をたたき「わしは死んどらんけー」と、生きていることを強調します。キヨさんは安心した表情をしますが、5分もたたないうちにまた「わー」と泣き始めました。

キヨさんは物忘れをするだけでなく『息子が死んだ』という幻聴があり、さらに『近所の人が自分のことを見張っている』と、いう妄想もありました。

 

キヨさんは『息子が死んだ』という幻聴に悩まされていました。「死んでいない」と、電話で教えてもらっても、聞こえませんでした。聞こえたとしても、物忘れをするため覚えられなかったのです。

次回はキヨさんがどのような人なのか伝えていきたいと思います。

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