活動報告
日頃は三原病院のホームページをご利用いただき、誠にありがとうございます。
当院で開催しました職員向け研修「精神科救急について」の内容をご報告いたします。皆さまのご参考になりましたら幸いです。
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2023年8月10日(木)15:00-16:00に県拠点活動の一環として、当院医師の足立知也 先生に講師を依頼して精神科救急をテーマに院内研修を開催しました。参加者は院内の各部署職員29名でした。
講演内容は、大きく分けると①広島県精神科救急医療システム、②当院における救急受診集計(令和2年度および令和3年度)、③精神科医師として注意していることの3点でした。
①については、まず精神科救急情報センター、精神科救急医療センター、精神科救急医療施設の役割についての話があり、次いで精神保健福祉法による入院制度や、福祉制度の話がなされました。精神障害者の地域移行の課題として、長期入院者は、社会で生活していくうえで様々な困難に遭遇しがちであることや、精神障害者と地域住民の交流機会が少ないこと、精神障害のある人の理解を、いかに地域の皆様に協力していただき進めていくのかといった内容が話されました。
②については、広島県東部では複数の病院が輪番制で精神科救急を担当していますが、当番月と非当番月のデータの比較を通して当番月の特徴が示されました。患者様の性差、年齢、住所地、受診経路、時間帯などによる比較がなされました。
③については問題となっている精神症状の原因が身体疾患の場合もあり、それを見過ごしてはならないことが語られ、それが症例を通して例示されました。医師だけではなく職員全員の丁寧な関わりによって、身体疾患を見逃さないようにすることの大切さが語られました。
[文責] 心理療法室 竹田博樹(精神科救急グループ担当)