特色ある診療体制
活動報告
キヨさんは一人娘で両親から大切に育てられました。会社勤めの経験もなく結婚し、夫から優しくされ、二人の子供にも恵まれました。キヨさんは、夫の稼いできたお金でやりくりする専業主婦で、料理、洗濯、掃除を済ませ、その後は、編み物、読書、買い物など自分の時間を楽しみました。キヨさんは自分がやりたくないことはしません。人づきあいが苦手で、子供の学校行事に行くことはありませんでした。参観日をはじめ、遠足、運動会等にも行かなかったので、子供たちは寂しい思いをしました。また、病院嫌いで、若いころ耳の病気になりましたが、病院に行かなかったので、右の耳はほとんど聞こえなくなっていました。
キヨさんは年をとってから三原に移り住みました。夫は10年前に病気で亡くなり、キヨさんは一人暮らしとなりました。その後も生活スタイルは変わらず、相手に合わせる億劫な近所づきあいもしませんでした。介護が必要となった今、近隣の方が助けてくれるわけもなく、生活するための支援者は、県内に住む息子夫婦しかいません。息子夫婦は毎週1時間以上かけて必要なものを買ってキヨさんの家に来ていました。
キヨさんは、母親として家事はしていましたが、子供たちが喜ぶことはしてくれなかったようです。高齢になり引っ越してきたこともあり、新たな人間関係を構築することが出来ず、近くに頼れる人がいませんでした。 次回は、息子さんの思いを伝えていきたいと思います。 |