特色ある診療体制

活動報告

チーム員は、ずっと家にいるはるさんを認知症カフェに誘いました。もともと明るく社交的なはるさんですが、若い時から仕事をしていたこともあり、近所付き合いが少なくお喋りをするのはチーム員だけでした。はるさんは他人と話をするのが楽しいと感じ始めていました。チーム員と一緒なら出掛けても良いと思うようになっていました。はるさんはチーム員と一緒に認知症カフェに行くことになりました。

はるさんは、物忘れが進行する前から小さな黒板に忘れてはならない予定を書きこむ習慣がありました。チーム員は、認知症カフェの日をその黒板に書きこみ「はるさんと一緒に出掛けるのはとても楽しみです」と印象づくように伝えました。

認知症カフェ当日、はるさんが認知症カフェに行く準備が出来ていない可能性も考え、約束の時間より早く迎えに行きました。早めに行ったにも関わらず、はるさんはよそ行きの服を着て、薄化粧をしてチーム員が来るのを待っていました。はるさんは認知症カフェに行くことを覚えていました。

認知症カフェは地域包括支援センターの職員やボランティアの方、認知症の方や家族の方が参加しています。はるさんは“物忘れをしていない演技”をしなくても過ごせる認知症カフェを楽しむ事が出来ました。2時間の間、お喋りし笑顔が絶えませんでした。認知症カフェが終了し家に向かう途中、はるさんは「また来たい。誘ってちょうだいね。」と何度も何度も言っていました。

認知症カフェは月に1回しかありません。送迎が無く自力で行くか、誰かに連れて行ってもらわなければなりません。はるさんは会場までの道を覚えることが出来ず、認知症カフェまで辿り着く事が出来ないと予想されました。娘夫婦には仕事があり送迎は難しく、はるさんも娘の支援は望まないことも分かっていましたので、デイサービス利用を検討することになりました。

はるさんは、認知所カフェに出掛け、久しぶりに人が集まる場所に行きました。

物忘れがあり、家に引きこもりがちだったはるさんは、出かける事に自信がつきました。

物忘れがあっても、このような自信は心に残ります。

次回は、はるさんに合うサービスをケアマネジャーと一緒に支援をしていきます。

 

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