特定医療法人 大慈会 三原病院

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こころと脳のくすり

抗精神病薬の副作用

こころと脳のくすり

副作用について

前回は抗精神病薬が働く仕組みとそれによる主作用を解説しましたが、今回は副作用の話です。残念ながら副作用の無い薬はありませんが、その中でも抗精神病薬は比較的副作用の起こりやすい薬です。気にしなくても良い副作用もありますが、危険な副作用も時には起こりえますので、その徴候があるかどうかは注意しなければなりませんし、そのためにも十分に副作用について理解しておく必要があります。

 


比較的起こりやすい副作用

抗精神病薬の副作用として最も起こりやすいのは次のようなもので、専門的には錐体外路症状と呼ばれています。

○手や口の震え、筋肉のこわばり、よだれが垂れてしまう
○意思に反して不自然な姿勢・体勢になる、眼球が上を向く
○じっとしていられない、そわそわする、不安焦燥感

これらの症状は命の危険を伴うものではありませんが、大変不快に感じる副作用なので、副作用止めとして抗パーキンソン病薬(タスモリン、アーテン等)が処方される場合がよくあります。

その他に起こりやすい副作用として、眠気、口やのどが渇く、低血圧(立ちくらみ等)、便秘、排尿困難、月経不順などがあらわれる場合があります。いずれも不快に思われる場合は、それらを抑える薬や比較的起こりにくいとされる薬、あるいは対処法がありますので、主治医または薬剤師にご相談下さい。

 


まれながら危険な副作用

めったに起こるものではありませんが、重大な副作用の徴候を知っておくことは万一の際の危険を回避することにつながります。

定型抗精神病薬をかなり長期にわたって服用している人には、「遅発性ジスキネジア」と呼ばれる口周囲や顔面を中心とした無目的・不随意の異常運動が起こることがあります。慢性化すると薬を中止しても元に戻らなくなることがあるため注意を要する副作用です。ただし早期であれば、抗精神病薬の減量や中止、あるいは非定型抗精神病薬への切り替えが効果的な対処法と言われています。

次の副作用は発見や対処が遅れると死に至ることがあります。

●悪性症候群
激しい錐体外路症状(上記参照)や頻脈、発熱が初期症状で、解熱剤が効かない高熱、意識障害へ及びます。脱水・栄養不良、大量服薬、投与量の急激な増減などが原因となる場合があります。
●急激な血糖値上昇
激しいのどの渇き、頻尿、糖尿、昏睡等が起こります。ジプレキサ、セロクエル等非定型抗精神病薬を服用する方で起こることがありますが、他の薬を飲む場合でも糖尿病やその既往歴のある方は必ず医師にその事を告げてください。

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