特定医療法人 大慈会 三原病院

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こころと脳の病気

お酒の問題について考えてみませんか

こころと脳の病気

飲酒に対する偏見と誤解

アルコール度数の低いお酒なら沢山飲んでも大丈夫・・・うそ?ホント?

うそです。

体の中に残るアルコールの量が、どれだけあるかが問題。度数が低くても、大量に飲めばアルコールは沢山身体に入ります。

ビール大瓶1 本・日本酒一合・ウィスキーダブル1 杯 大体同じくらいのアルコール量。体重70 キロの人ならこれくらいで、血液中のアルコールは一杯(飽和した状態)になっているのです。

日本人はお酒に弱い人種である・・・

ホントです。

お酒に弱い、というのはアルコールが体の中で分解されたときに出る、身体に有害なアセトアルデヒドという物質を、うまく分解できないことが大きな要因です。このアセトアルデヒドを分解するための酵素を持たない人が、日本人では44 %もいると言われています。

中国も日本と同じ位なのですが、隣の韓国では28 %、東南アジアでは10 %台と下がり、ヨーロッパやアフリカではほぼ0 %。日本には、アルコールを受け付けない体質の人が、半分近くいるのです。

お酒は正しく飲めば百薬の長・・・・?!

ホント・・・・なのですが問題は「正しく」という点。

例えば、身体は健康で問題なし。毎日お猪口に1 杯のお酒。これなら心身をリラックスさせ、食欲も増進、疲労回復・・・等の効果が期待できることでしょう。でも、酒は百薬・・と言う人の99 %以上はこれより沢山飲んでいるのではないでしょうか。

そうなると、これらの良い効果よりも肝臓や膵臓が弱ったりと、悪い面の方がはるかに大きくなってきます。

実はこの有名な言葉には「下の句」があります。
「酒は百薬の長とはいえど、よろずの病は酒よりこそ起これ」(吉田兼好)
酒は、100 の薬よりすばらしい力があるが万病の素でもあるよ、というところでしょうか。

 

寝酒は、寝るための良薬・・・・・

うそです。

英語で「ナイトキャップ」と言われるように、ごく少量のお酒は、体を温め気持ちをリラックスさせる効果があります。しかし、毎晩飲んでいると効きが悪くなり、どうしても酒量が増える傾向にあります。長期になると、アルコール依存症につながることも。

ですから日々の飲酒習慣のチェックが必要になります。これにはKASTと言われるテストがあります。あなたは大丈夫ですか?あなたのお酒の常識は、いかがでしたか?

 


アルコール依存症における偏見と誤解

  • 昼間から飲んでるわけじゃないから、アル中ではない
  • 仕事がちゃんと出来ているからアル中ではない。
  • 職場や家庭でストレスがあるから飲むんだ。悩みが無くなれば飲み過ぎなくなる。
  • 飲んで暴れるわけではないからアル中ではない。
  • 手が震えないからアル中ではない。
  • 少ししか飲まないからアル中ではない。

アルコールによる問題で困っておられる患者さんや、その回りの方から良く聞く言葉です。「依存症について」で説明したように、依存症とはアルコールに酔った状態を指すのではありません。

夜しか飲まなくても、毎夜泥酔したり体に不調を起こし、翌朝仕事には出るものの調子は今ひとつ。「早く夜になれ」と思う気持ちで、ミスは増える。手も震えないし、ちゃんと休肝日だって取れる。量だって毎日1升も飲む訳じゃない、と自分や家族に言い聞かせる。依存症ではないかもしれませんが、依存症の入り口かもしれません。

よく言われるのが、本人の意思。

  • 彼は意志が弱いから酒がやめられないだけだ
  • 彼はアル中になるほど意志の弱い人間ではない

依存症を絶つときには、本人の意思も必要です。しかし、依存症になるのは、決して意志が弱いからではありません。「アルコール」という薬物が、そうさせているのです。

 


あなたは大丈夫ですか

アルコール依存症は、日々の習慣による病気です。ですから、知らず知らずのうちに依存症へ近づいている可能性があります。

ここに、一つのテストを用意しました。KAST(久里浜式アルコールスクリーニングテスト)と言われる、依存症の可能性を確かめるテストです。

いい点を取ろう、などと考えず素直に答えてみてください。家族など第三者にも見てもらいながら出来ると、もっと良いでしょう。→KASTはこちら

問題飲酒予備軍に入った方、あまり深刻にならず、これから何が出来るのか考えてみて下さい。毎日お酒を飲む方は、間違いなく予備軍に入ります。(入らなかったあなたは、客観的に見て正しくない回答をしているはずです)

問題飲酒群に入った方。一度、アルコール依存症の専門の医師と、話をされてみてはいかがですか?いきなり「お酒をやめなさい!」とは言わないはずですから・・・

 

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